皆様、こんにちは。
愛知県豊橋市の土木建設業、大松建設興業株式会社です。
先日より建設業の働き方についてブログを書かせていただいています。
今回のテーマは元請と下請という建設業界においては切っても切り離せない話です。
元請と下請
単純に発注者から直接仕事を受注するのが元請で、その元請から直接又は間接的に仕事を受注するのが下請となります。
間接的というのは、下請で受注した業者が更に別の業者に下請を依頼することがあるからで、二次下請、三次下請…という聞いたことのある言葉がこれに該当すると考えてください。
多重下請等と呼ばれてさも建設業界の闇のように扱われることもありますが、弊社のような市町村や都道府県で一件の請負金額が一億円にも満たないような規模であればそのような多重下請にはなりにくいのもまた事実です。
間接的というのは、下請で受注した業者が更に別の業者に下請を依頼することがあるからで、二次下請、三次下請…という聞いたことのある言葉がこれに該当すると考えてください。
多重下請等と呼ばれてさも建設業界の闇のように扱われることもありますが、弊社のような市町村や都道府県で一件の請負金額が一億円にも満たないような規模であればそのような多重下請にはなりにくいのもまた事実です。
建設工事は基本的に一社で完了しないことが多い
弊社は公共工事を元請で受注して、自社で施工をする形が基本です。
しかし、受注した公共工事で全く下請業者さんにお願いすることなく工事を完了させることは稀です。
しかし、受注した公共工事で全く下請業者さんにお願いすることなく工事を完了させることは稀です。
専門工種はどうしても任せざるをえない
弊社が受注する工事の種類で一番多いのは、道路の改修工事です。
住宅街等に据えられている側溝が古く、排水の役割を十分に果たしていない状況になっているために新しい側溝に入れ替えるという工事内容なのですが、この工事を進めるにあたっては大まかに以下のような作業の流れがあります。
①入れ替える側溝から指定の距離を離したあたりの舗装を切断する。
②切断した線から側溝までの舗装をはがす
③既設の側溝を外す
④はがした舗装、外した側溝の下の土を掘って均す
⑤新しい側溝を据える箇所に基礎砕石などを敷いてから側溝を据える
⑥側溝の周辺を掘った土などを使って埋め戻す
⑦埋め戻した箇所に砕石やアスファルトを所定の順番と厚さで舗装を復旧する
⑧舗装を復旧した箇所に区画線があった場合には、区画線を描きなおす
住宅街等に据えられている側溝が古く、排水の役割を十分に果たしていない状況になっているために新しい側溝に入れ替えるという工事内容なのですが、この工事を進めるにあたっては大まかに以下のような作業の流れがあります。
①入れ替える側溝から指定の距離を離したあたりの舗装を切断する。
②切断した線から側溝までの舗装をはがす
③既設の側溝を外す
④はがした舗装、外した側溝の下の土を掘って均す
⑤新しい側溝を据える箇所に基礎砕石などを敷いてから側溝を据える
⑥側溝の周辺を掘った土などを使って埋め戻す
⑦埋め戻した箇所に砕石やアスファルトを所定の順番と厚さで舗装を復旧する
⑧舗装を復旧した箇所に区画線があった場合には、区画線を描きなおす
前述の工程で、専門業者さんに任せる工種は?
当社の場合、①の舗装切断と⑧の区画線は基本的に専門業者さんに依頼をします。
又、⑦の舗装の復旧も、規模の大きくなるほど専門業者さんに依頼をすることが増えます。
又、⑦の舗装の復旧も、規模の大きくなるほど専門業者さんに依頼をすることが増えます。
本職とは道具も違えば技術も違う
弊社でも舗装の切断や復旧を自前で行うことはあります。
しかし、そのために所有している道具類は小規模で施工するには事足りても、規模が大きければ追い付かないということが多々です。
又、その業種を専門的に行っている業者さんと複数の業種の中の一つとして行っている弊社では技術も違って当然です。
しかし、そのために所有している道具類は小規模で施工するには事足りても、規模が大きければ追い付かないということが多々です。
又、その業種を専門的に行っている業者さんと複数の業種の中の一つとして行っている弊社では技術も違って当然です。
管理は上から押さえつけるものではなくて
専門的な工種をその専門業者さんに依頼をした場合、弊社の人間は管理側にまわることになります。
事前に打ち合わせを行い、必要な資料を渡し、当日は写真撮影や現場全体の指揮を執るという役割を担います。
事前に打ち合わせを行い、必要な資料を渡し、当日は写真撮影や現場全体の指揮を執るという役割を担います。
下請は必ずしも元請よりも小さい企業ではない
世間では【下請】という言葉に対して、以下のようなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
・中小零細企業
・規模の大きい元請の会社に切られないよう無理をしている
等々…
横暴な元請に泣かされる図ですね。
・中小零細企業
・規模の大きい元請の会社に切られないよう無理をしている
等々…
横暴な元請に泣かされる図ですね。
企業規模の差よりも業種の違い
しかし、弊社が依頼する業者さんの大半は実は弊社よりも企業規模(売上高や資本金、従業員数等々)が大きい企業さんだったりします。
ただ舗装や区画線等々それぞれの工種を専門とされているから依頼をしているというだけで、単純な上下関係ではないということです。
ただ舗装や区画線等々それぞれの工種を専門とされているから依頼をしているというだけで、単純な上下関係ではないということです。
元請と下請のどちらが働きやすい?
元請は管理型、下請は現場型の傾向になりがち
以前のブログでは企業規模と建設業許可の種類で管理が中心、現場が中心という傾向の説明をしましたが、元請下請の別では元請が管理が中心、下請が現場中心の傾向にはあります。
元請のメリット
元請は管理が中心で、弊社のような会社では現場作業も当然のように行います。
業務量という点では決して楽ではありませんが、自社で計画を立てられるために予定は立てやすいですし、見通しも出来ます。
休み等の都合も融通が利きやすいのもまた事実です。
業務量という点では決して楽ではありませんが、自社で計画を立てられるために予定は立てやすいですし、見通しも出来ます。
休み等の都合も融通が利きやすいのもまた事実です。
弊社が下請工事を依頼する際に気を付けていること
先述の元請のメリットを読むと、下請は日程の調整が効かないのかとなるかもしれませんが、実際に弊社が依頼する際にはまず業者さんの空き状況を確認して、入れる日をすり合わせることが大半です。
そして、管理はこちらの仕事なので、現場作業に集中してもらえるようにしています。
そして、管理はこちらの仕事なので、現場作業に集中してもらえるようにしています。
大松建設興業株式会社の基本は公共工事の元請です
今回も以前も何度も言及していますが、弊社の基本はあくまでも公共工事の元請です。
ただ、自社でできる施工は自社で行い、手が及ばないことに対して専門業者さんの力を借りて工事を完成させています。
ただ、自社でできる施工は自社で行い、手が及ばないことに対して専門業者さんの力を借りて工事を完成させています。
一口に現場監督というけれど
公共工事においては契約時に【現場代理人】や【主任技術者】、【監理技術者】等の役割の人間を配置する必要があります。
これは工事規模や内容によっても名称や役割が異なりますが、弊社の規模の企業では現場代理人と主任技術者を同じ人間が兼ねて現場の監督の役割となる事例が多い傾向にあります。
これは工事規模や内容によっても名称や役割が異なりますが、弊社の規模の企業では現場代理人と主任技術者を同じ人間が兼ねて現場の監督の役割となる事例が多い傾向にあります。
現場を担当するということは
実際に現場代理人や主任技術者となると、契約後に発注者の担当職員との打ち合わせから始まって、以下のようなことを行わなければなりません。
・現場に発注者の担当職員と立会い、工事内容の確認をする
・地中埋設物や上空の架線等のインフラ整備状況を把握し、関係機関との打合せ
・近隣にお住いの方や施工場所の自治会への告知や説明、近隣の事業所や施設等へも同様
・契約書にある図面等の設計資料の精査及びより良い施工のための提案
・設計資料や周辺環境などを考慮した施工計画の作成立案
・必要な資機材、依頼する下請工事等の業者手配
・現場作業が適切かつ安全に行われているかの確認及び記録
・公共工事として必要な各種書類の作成及び整理
等々・・・
・現場に発注者の担当職員と立会い、工事内容の確認をする
・地中埋設物や上空の架線等のインフラ整備状況を把握し、関係機関との打合せ
・近隣にお住いの方や施工場所の自治会への告知や説明、近隣の事業所や施設等へも同様
・契約書にある図面等の設計資料の精査及びより良い施工のための提案
・設計資料や周辺環境などを考慮した施工計画の作成立案
・必要な資機材、依頼する下請工事等の業者手配
・現場作業が適切かつ安全に行われているかの確認及び記録
・公共工事として必要な各種書類の作成及び整理
等々・・・
それでも自社施工もする元請にこだわる
施工もする元請は、決して楽な仕事ではありません。
しかし、一つの工事を中心となって進めることができるのは、元請という立場であるからとも思っています。
大変だからこそ、達成したときの価値を知ることができるのではないでしょうか。
しかし、一つの工事を中心となって進めることができるのは、元請という立場であるからとも思っています。
大変だからこそ、達成したときの価値を知ることができるのではないでしょうか。