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建設業は勉強をしなかった人の仕事なのか

皆様、こんにちは。

愛知県豊橋市の土木建設業、大松建設興業株式会社です。

建設業で働くことを検討している方に、勤務先選択の際のヒントになればと思って先日よりブログを書かせていただいています。

さて、建設業に対して『勉強をしなかったからこんな仕事にしかつけない』、『暴力団関係者』等というネガティブな見方をされる方は残念ながら少なからず存在するかと思います。

確かに中学卒業や高校中退というような、世間一般で言えば学歴がない人でも採用されやすい業種であることは否定しませんし、そういった印象の中でガラが悪いと思われることもあるでしょう。

そして、その印象を根底から覆すことが難しいのも、残念ながら事実です。

建設業というのは非常に裾野が広く、階層の多い業種です。

例えば高速道路やダム等の土木構造物、超高層ビルなどの建築物の建設といった大規模な工事から町の道路の補修や一般住宅の水漏れによる配管修理まで全てが建設業法における建設工事となるのです。

規模の大きい工事であればあるほど、作業員として従事する業務は専門的かつ専従的になる傾向にあり、例えば管理する側であればもっぱら管理業務を、重機作業であれば終日重機作業となります。

このような現場では、一日作業をしたところで全体の進捗が目に見えて変わるということが毎日続くわけでもありません。

その中で全体像を理解せずに作業を続けていたら、進捗や工事品質に支障が出やすくなります。

管理する側だけが理解しているのではなく、現場で作業をする全員が理解していなければ安全かつ正確かつ迅速な工事は出来ません。

又、建設現場というのは一つ数百キロから数トンというような重量物を日常的に扱いますし、地上高数十メートル、数百メートル以上の高所や地下、あるいは崖などの急斜面での工事等々危険と隣り合わせの業種でもあります。

そのため、資格の所有や講習受講経験が求められる業務というものも多岐に渡り、入職してすぐに従事できる作業というのは実は限られています。

これは工事規模が大きいものに限られるのかというとそうではなく、弊社のような中小企業でも資格等が必要な業務は同様に存在します。

加えて、弊社では自社で管理から施工までを行っていますので、現場作業中も臨機応変が求められます。

監督として発注者とのやり取りを行い、計画を立てて各業者との調整をし、そのうえで現場では重機作業や手元作業を行う。

現場を管理するにあたって、各種法令までそらんじる必要があるわけではありませんが、最低限の読み書きができなければ発注者とのやり取りも必要となる法的手続きも行うことはできません。

又、現場施工においては四則演算や図形、三角関数等の知識がなければ最低限の計画を立てることもできません。

最低限でも義務教育レベルの学力は有していなければ、長年従事していくことは難しいですし、上位に行けば行くほどに取得する資格や受講する講習も多岐に渡ります。

学習習慣のない人がそのようなことに対応するのにはより負荷がかかりますし、大人になってから学習習慣をつけることはより難しくもなります。

もちろん、そういった資格等にとらわれないような素晴らしい技術を持った方も大勢みえますが、そのような人々も形が異なるだけで『学ぶ』ということについては貪欲です。

もし『勉強をしたくない』という理由で建設業への就職を考えているのでしたら、おすすめはしません。

そのギャップで退職していった社員も少なからず見送ってきましたので……