外国人と一緒に働く

技能実習生について報道されることといえば、大抵が劣悪な労働環境についてのため、制度自体に批判的な方も大勢いるのではないかと思います。
ただ、実際に受け入れをしている企業側から見たら、そのような報道を見る度に「どうしてそのような状況で受入ができるのか」と疑問を抱きます。

技能実習制度（令和9年頃からは『育成就労』）は、『外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律』という法律を根拠とする制度です。

技能実習生を受け入れる企業にも様々な要件とそれを遵守する義務があります。

弊社も技能実習生を令和元年より受け入れていますが、最初の実習生を受け入れるときに未整備だった社内制度を整備しました。

この実習生の受入れは『地方の土建屋』から『企業組織』への転換の大きなタイミングだったといっても過言ではありません。

そして、弊社のような中小企業は大企業のように自社で監理することができないため、監理団体として許可を得ている協同組合を通じて技能実習生を受け入れるのですが、この協同組合の担当者さんが月次での指導と四半期に一度監査をします。

その際に必要な書類の確認や技能実習生本人への面談を行いますので、企業として不誠実な行為などをしたらすぐに監理団体から指導が入りますし、その結果として今後の受入れができなくなったり、実習中止ということさえ起りえないとはいえません。

ただ、そういった罰則等を避けたいからと消極的にそのルールを守っているのかといえばそうではありません。

技能実習生はその大半が20代の前半です。
そのような年齢で、決断して遠い異国の地で働いている勇気と意志を持った有望な若者です。

彼らが母国へ戻ったときに日本で学んできたことを活かしてもらえるように、そして、何よりも日本に行ってよかったと思ってもらえなければ意味がないと思います。

人を雇うということは、その人の現在を支え、未来を作っていけるようにすることです。
これは技能実習生等の外国人だけでなく、日本人を雇用するときも同じです。